ピアノとヨガとリトミック
ピアノ教師ですがヨガのインストラクターもしています。
ヨガは体調管理のために大人になってから始めました。
ピアノとヨガ、初めは何の関係もないと思っていたのですが
ヨガを深めていくうちにヨガがピアノを弾く上で大きく役立つことに気がつきました。
身体の使い方とコントロール、呼吸、人前で演奏するときのメンタル調整など。
もっと早くヨガを始めていれば...と思うこともありますが、
いろいろな巡り合わせで出会うべき時に出会ったのだろうなとも思います。
リトミックはダルクローズが考案した音楽教育方法で、身体的・音楽的なアプローチから様々な感覚を養い、その結果、楽器を演奏する上でも役立つものです。
ヨガは身体的なアプローチに加えて呼吸法・哲学を踏まえた上での日々の生活などから
感覚を研ぎ澄ませ自分の心身を客観的にそして正確に捉え安定させるためのツールです。
リトミックとヨガ、アプローチの仕方は似ているようでやり方は大きく異なりますが
二つとも「感覚を研ぎ澄ませる」という点では完全に一致していると感じます。
音楽大学の学生だった頃、「リトミックと○○」というテーマで論文を書く課題が出されたことがありました。○○の部分は自分で設定することができ、私は確か「リトミックと絵画」で課題に取り組んだように記憶しています。「耳で聞こえるリズム」と「視覚的なリズム」、音楽的な空間と絵画の中の視覚的な空間には共通するものがあると考えました。空間認識という点で、そこにヨガが加わるのは約10年の年月が経ってからでした。
ピアノとヨガとリトミック。
ヨガの語源であるyuj(ユジュ)には「つなぐ」という意味があります。
一見バラバラと思えることも、実は一つの大きなことだったりするのかなと
思いを巡らせてみたひと時でした。